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GFX100RF 半年使用レビューと作例

軽くて写りが良い、無二の体験。

最初に結論を・・・

最初に結論を申し上げますと、
買って後悔はしておらず、ほぼ満足しております。

後述しますが、購入がきっかけで撮影スタイルや写真そのものが従来から変わる可能性を秘めた、魅力ある機種だと感じています。

ただ、人によって合う合わないがハッキリした機種でもあります。
1億画素を活かしたトリミングで構図の自由度は多少あるものの、フルサイズ換算で28mm F3.2のレンズなのでボケに頼りづらく、良い雰囲気の写真を撮ろうとするとボケ以外の要素で勝負していくことになります。
そのある種のストイックさを受け入れて、ラージフォーマットの色やダイナミックレンジを活かした写真を撮ることに楽しさを覚える方は、この機種が向いているかもしれません

私の体験も交えながら、この機種に合うのでは?と思う方の特徴も後述させていただきました。

それでは、半年使った印象からお届けしたいと思います。

半年使った印象

軽さと画質の両立

これが私にとっての1番の魅力です。
ボディだけで800g以上あるようなGマウントにおいて、レンズ込みで800gを切る軽量さ。
そこにラージフォーマットの画質が組み合わさることにより、唯一無二と言っても差し支えのない機種となります。

軽快に美しく、見たままの風景を切り取れます。

ダイナミックレンジと色の良さが際立つ

一億画素に目が行きがちですが、センサーサイズの大きさから来るダイナミックレンジの広さと色の良さが際立っています。
空が白飛びしているように見えてもハイライトを下げれば戻ってきたり、黒潰れしているような箇所も潰れていないことが多いです。
色も飽和しづらく、その色の深みが出やすい印象です。

何て事ない1枚も美しく雰囲気良く切り取れます
明暗差の大きい場面もご覧の通り。
シャドーが本当に綺麗に締まります。
門の発色とシャドーの描写にご注目ください。

ボケは控えめ

35mm F4(フルサイズだと、28mm F3.2程度でしょうか)なので、決して大きくボケるレンズでは有りません。

そのため、大きくボカして雰囲気良く撮る・・・という事が難しく、誤魔化しが効かないストイックな側面があります。

ただ、ラージフォーマットにしては寄れますので(最短撮影距離からおおよそ25センチ程度)、開放で寄った場合はそれなりにボケも作ることが可能です。

ちなみにボケ質は癖なく好印象です。

ブラックミストNo1

手ぶれ補正は無くても何とかなる

特に気になるのはこの点では無いのでしょうか。
私の印象にはなりますが、「手ぶれ補正は無くても意外と何とかなります。」

しっかり構えれば1/30秒でも大きな手ブレなく切り取れますし、isoも躊躇なく上げる意識があれば、想定しているより多くのシーンの撮影での可能です。

勿論、有ればもっと撮影できるフィールドも増えると思いますが、画角と同じく撮れない領域は潔く諦めるか、他の機種の単焦点などで補うようにしています。

iso6400でも全然いけます

得られる撮影体験が楽しい

Fujiユーザーお馴染みのフィルムシミュレーションと新しく追加されたアスペクト比変更ダイヤル、そしてクロップレバーにより、単焦点にも関わらず様々な切り取り方が可能です。

特にアスペクト比を変えると、同じロケーションでもガラッと撮り方が変わる点が新鮮でした。
当然、従来機種にも変更機能自体は有るのですが、GFX100RFは物理ダイヤルに有るので変えるハードルが下がっていて、ノールックでも変更できる点が気に入っています。

私の場合はアスペクト比65:24がシネマティックでかなり好みです。

また、ダイヤル機能の豊富さから、操る楽しみも感じられます。

ファインダーの性能も上々で、覗いて撮影する楽しみもあります。

持ちにくさはアクセサリで補える

グリップはほぼ無く、そのままでは片手で持ちづらいと言わざるを得ません。

私の場合は片手で持ちたいことも多いため、三脚ネジで取り付けるタイプのグリップと、ホットシューに取り付けるサムレスト、レリーズボタンを追加してあります。

ここまでアクセサリを増やせば、片手でもかなり持ちやすくなるのと、手ブレも若干抑えられる印象です。

重さは増えますが、持ちやすくなるのでむしろ軽く感じます。

購入後に撮影スタイルが変化した件について

とにかく軽くて写りが良いので、最初はGFX100RFとXマウントの二台持ちをしていました。しかし、想像以上にGFX100RF一台で撮り歩いてしまうことが多かったので、思い切って一台に絞って撮れない望遠領域は諦める選択をしたところ、非常に身軽に外出を楽しめるようになりました。

従来はF値の低い単焦点を使用してぼかした写真を好んで撮影していましたが、35mm F4ではぼかすにも限界があります。

そこで、ダイナミックレンジと色の良さと言ったラージフォーマットならではの魅力が光るような、「何だか良い瞬間」を探すようになりました。

光が綺麗だなーとか、色が綺麗だなと言った、従来の自分だと見過ごしていた写真が増えて、作風も撮影スタイルも購入をきっかけに変わってしまいました。

光沢感と光のグラデーションに惹かれて撮影しました。

気になる点

電源ボタンについて

電源ボタンで気になる点が二つあります。

一つ目は、on/offするボタンがボディから出っ張っているので、カバンなどに引っかかった拍子に意図せず電源オンになる点です。
気付いた時にはバッテリーが無くなっているリスクがあるので、要注意です。

二つ目は電源ボタンのオンオフの感触が滑らかさが欠けている点です。
ミラーレスである以上、バッテリー持ちのため頻繁にオンオフを繰り返しますが、ガサツな感覚が気になります。

フォーカスレバーとの接触で服にダメージが入る

特にストラップを使用して身体に襷掛けした場合、フォーカスレバーの凸部分が服に繰り返し当たることにより、服にダメージが入ってしまいます。
私の場合は気付いた時には時すでに遅しで、2着ほどボディが当たる部分が繊維が飛び出したようなボソボソの状態になってしまいました。

一応対策はあって、ホットシューにサムレストを取り付けることにより物理的な接触を避けられるため、ほぼ上記の現象は無くなりました。

とは言え、従来のXマウントのボディーではそのような事象は無かったので、他の方も特にご注意頂きたいです。

軽いが、そこまでコンパクトではない

ボディは高さがあるのと、レンズもフードを付けるとそれなりに出っ張ってしまうので、地味にコンパクトとは言えないサイズ感になります。
厚みに関しては、私はアダプター兼フィルターの社外品を使用して抑えています。

高さについては、三脚ネジに取り付けるタイプの社外品のグリップを使用しているのでさらに高くなってしまっていますが、持ちやすさに代えられないのでここは諦めております汗

購入をオススメする方

高額なカメラですので、買って後悔したという方が少しでも減ればいいなと思い、記載します。

今回は主にメインに据える視点で記載していこうと思います。
(サブ運用ないし複数台持ち出しもしていた時期も有りましたが、結局GFX100RF一台でほぼ撮りきってしまっていましたので・・・)

機材を複数持ち出しても、結局使い分けなかった経験のある方

これはまさに自分を指すことなのですが、色々なシーンを撮れるようにと何本もレンズとボディを持ち出しても、結局特定の組み合わせばかり使用していたということが多いです。
同じような経験のある方は、もしかしたら複数のレンズを使い分けるより一本でいかに切り取っていくか?がお得意かもしれません。

GFX100RFはそのスタイルを肯定し得るだけの写りと軽さを兼ね備えており、これ一台で身軽にスナップするのは本当に楽しい経験になります。

単焦点派の方

単焦点をお使いの方は1つの画角でいかに魅せるか?を日常的に行えると思いますので、ズームできない本機種を楽しく使える可能性が高まると思います。

また、1億画素を活かしたトリミングで構図を多少整えることはできますが、28mmの単焦点なのでどうしても撮れないシーンも出てきます。
そういった撮り逃しも割り切って28mmで撮れる範囲に集中する。
そんな単焦点の運用が出来ると、使っていてとても楽しい機種となります。

28mmが好きな方

GFX100RFの画角となるので身も蓋もない項目では有りますが、単焦点なのでその画角が好きか/撮影スタイルに合うかも重要な項目となります。
ここがそもそも合わないと、使っていて苦痛になる可能性があります。

私は元々Xマウントの18mm、つまり換算28mmを愛用していたのでGFX100RFの画角もしっくり来ました。

ボケは大きく無いものの、GFX100RFは間違いなく換算28mmで最高クラスの写真が撮れる一台です。
一振りの研ぎ澄ました刀でどこまで戦えるか?にチャレンジできるので、この画角を突き詰めていきたい方におすすめできます。

私の中で28mmは、寄りと引きで特に大きく印象が変わる焦点距離だと思います。
かつオールマイティな画角の広さがあるので、一本で撮り切っていく快感は他の焦点距離にはない魅力かと思います。

作例

撮って出し

参考程度に撮って出しも掲載します。

ベルビアで撮影しています。
こってりながらも嫌な色の乗り方ではないと思います。

F11まで絞っていますが、背景は微妙にボケています。

撮って出しでこの一枚が出てくるのは舌を巻きました。
光とシャドーの描写が本当に美しいです。
ちなみにハイライトは一部飛んでいますが、シャドーは全て残っています。

クラシックネガでの1枚。

ネイチャー

ここからレタッチしております。

花の撮影はさらに寄るためにクローズアップレンズを多用しています。

青空とアジサイの白を美しく捉えることができました。
階調が広いので、特に白の表現に違いを感じることが多いです。

クローズアップレンズ使用

赤は飽和しやすい色ですが、綺麗に発色しております。

しっかり光が当たっていますが変に固くなることもなく、センサーサイズから来る余裕を感じます。

換算55mmくらいまでトリミング

画素数が1/4になる程度までトリミングしてもご覧の画質です。

クローズアップレンズ使用
クローズアップレンズ使用
ブラックミストNo1使用
クローズアップレンズ使用

光を本当に綺麗に捉えてくれます。

クローズアップレンズ使用

枯れゆく質感まで克明に描きます。

換算50mm程度までトリミング

赤の発色とシャドーに惚れ惚れします。

水の透明感を上手く捉えてくれました。

換算50mmデジタルテレコン
寄ればこれくらいはボケます

スナップ

何気ない瞬間も美しく切り取ってくれます。

ぼちぼち画角が広いので、室内もそれなりに撮れます。
換算63mmデジタルテレコン

2千万画素程度になりますが、画質は気にするレベルではないと思います。

換算35mmデジタルテレコン
曇天の表現に惚れ惚れします。
ダイナミックレンジが広いので、モノクロも撮っていてとても楽しいです。
シャドーは全て残っています。

その他

テーブルフォトにも。

ある程度寄れるので、テーブルフォトも撮りやすいです。

まとめ

身軽にラージフォーマットの画質を味わえる、素晴らしいコンセプトのカメラです。
センサーサイズから来る写りの良さは病み付きレベルです。

フルサイズ以下のセンサーサイズをお使いの方は、ワンランク上の表現が出来るようになると思います。
その分ボケにくいので、ボケに頼らず撮りきっていく技術も磨かれます。

これ一台でどう切り取るか。
そんな課題と向き合いながら、納得できる写真が撮れた時の喜びもあるカメラです。